2008/08/24(日)[製作] ヘッドフォンアンプ~その2
仮組み
先日の測定結果より,Vds=1.1Vの値を信じてテキトウに組み合わせた.
ペア組み+チャネルわけのおおよその選別思考は以下のとおり.*1
- P-ch/N-chの電流差は0.2mA程度まで許容する.場合によりもう少し空いてもあきらめる.
- 左右で,P-ch/N-chの総和が,それぞれ大きな差の無いこと.
- 3~4パラの組み合わせとなるが,できるだけ左右に同じ程度の値を割り振る.(特性カーブをそろえるイメージ.一緒か?)
で,とりあえずブレッドボードに片チャネルだけあわせてみた.
せっかくブレッドボードに組んだので,出力段のシリーズ抵抗を差し替えたり,FETのパラ数違いを聞いたり,入力に発振防止?のシリーズ抵抗をバイパスしたりと聞き比べてみた.無論,エージング前・暖気もそれほどやっていない状態での試聴であることをご容赦いただきたい.
- 出力段のシリーズ抵抗
- MPCの1Ωと0.33Ωの2種類を用意してあった.1Ω→0.33Ωでは,同じ入力ATTで音量が増えたように感じた.シリーズ抵抗が減るのだから,ヘッドフォンに入る電力が入ることから当然である.
- FET3パラ→2パラ
- 最低BLランク3パラ以上,といわれていたので,その差分を確認したかった.条件をイーブンにするため,入力ATTを同じ値(クリック数で調整)とした.
電流そのものが変わってしまうため,当然音量は下がる.また,音量を上げたときに,低音が弱まったような感じを受けた.歪んでいて,ヘンに聞こえた可能性もある.自分の耳を信じないなら,オシロで観測すべきなのだろうか...
少なくとも2パラはダメだと判断.4パラにすべきかなぁと考える. - 入力ATTの直後のR
- 作例だと100Ω.よさげな抵抗は91Ωを入手していた.記事にあるとおり,min/maxにボリュームを振らなければ,0Ωでも良いとあったので,+1クリック状態でバイパスした.
確かに音が変わる.高音の伸びが変わったように感じる(気がする).好みにも依るのかもしれないが,この抵抗は取っ払ったほうが良い.エージングすれば変わってくるのだろうか...
取っ払ってGND電位(ボリュームを絞りきった状態)にしたが,特に変な音は聞こえなかった.*3
とりあえずこんな感じかな...Vランクへの換装も考慮して,基板に実装するのはFETと抵抗までにしよう.OSコンをFETに近接させるなら,同じ基板に載せないといけないわけだが,悩ましいな.2.5V品のOSコンは在庫に無いぜ・・・.電圧上げて,エージングのときだけ投入電圧を上げて回復させてみるってのもアリかな.
試聴に使った曲は,水樹奈々 Secret Ambition(高音ヴォイス確認,楽曲音が溢れてる?あたりの解像度確認?),神尾真由子PRIMO(AA)収録のヴァイオリン曲(高音ソロ確認?)
ヘッドフォンはaudio-technica ATH-AD1000 オープンエアヘッドホン(AA)を使用.他に持ってない(ぉ.コミケの試聴のときに,密閉式もいいなぁと思った.外の音をシャットアウトしやすいからネェ...
次回
ということで,パネル加工しないとくみ上げられない罠.
ペア組だけであーだこうだと脳内懐疑を行い,小一時間は消費した気がする.ブレッドボードいじりも1時間弱いじっていたかもしれないw.方耳だけなので疲れたわ.
パネルと言っても,スイッチとボリュームと入出力端子(3.5φのジャックかな)だけですからねぇ.
先日の基板については,どうやらケース内部の干渉する領域にあわせて基板を加工する必要がありそう.加工したところでボリュームが入らなくなるのは自明.秋月のちっさい基板に詰め込むことが確定.空中配線でも良い規模だけどネ.FETの挿抜が予想されるから,両面スルホール基板で待ち構えておくのが良いだろう.コネクタ類は,接触抵抗が増えるだけなので,パネルとの接続はハンダ付けしてしまう.取り替えるときに面倒だが,致し方あるまい.
進捗悪いのは,まぁ,よくあること.N:TMで配るかもしれない名刺の作成とか,久しぶりにゲームやったら明け方まではまったとか(マテ
こんな感じ.絵はたむ師匠.年季バックナンバーの裏表紙から引用.該当バックナンバーの在庫があるので,これをもっていく予定.もちろん無料配布w
Mega128基板も希望者に配布するかなぁ.マイコンと抱き合わせで1kとかどうだろう.今は価格下がってるかナァ.バグ入り基板だからなぁ(ISP接続)
進捗が悪くてすみませんね...まとめてからうpするほうが,読者から見ればよいのですが,モチベーション維持のため小出しにさせていただいております.*4
2008/08/23(土)[製作] ヘッドフォンアンプ~その1
動機
単3電池式 高音質ヘッドホンアンプ(改良型)の追試というか,製作をなぞってみる.
材料はそろえたハズなので,JFETのIdss測定を行い,実際の製作準備を進める.
Idss測定
Idss 測定 JFETで検索すると,いくつかのWebPageで測定例や冶具紹介をみることができる.私も冶具を作るかナァと考えていたものの,作らずじまいである.今回は手軽にブレッドボードと安定化電源・テスタ2つを用いて下記の要領で測定した.
ただし,個人的解釈による実践であり,文献の参照等,裏づけをもって作業をしているわけではないので注意されたい.データシートのIdss測定条件とも異なるので少々不安ではあるが,今回のヘッドフォンアンプの電源は乾電池であり,その電圧におけるIdsを汁必要があると判断した.
測定手順
- 測定方法は,G-Sを短絡し,接地.
- Vdsに電圧を印加して,Idsを測定する.
ただし,測定器の内部抵抗を考慮し,素子のD/Sに電圧計を並列に接続する.
素子と電圧計をまとめた端子に対して,電源から電流計を通して電力を供給する.
Vdsの電位が測定希望値となるように,電源の出力を調整する.
即定時の注意事項
素子の温度変化により電流値が変化するので,素子温度をあわせて測定することが望ましい.
素子によっては電圧印加時にばたつくことがあるようだ.*1
Vdsが低い場合,30秒程度で落ち着くことが多く,その後に測定することとした.
Vds=10.0V時には,時間が経つにつれIdsが増加した.パッケージを触ると暖かくなっており,息を吹きかけて冷ましてやると電流が減少することを確認できた.このことから,低電圧で安定させてから,10Vにあげて可能な限り早く電流地を読み取ることとした.2SK170の動作電圧付近のデータを取り終わってから,Vds=10の値も見てみたいと思い,2SJ74の即定時にのみ当該項目を加えた.
測定結果
千石電商で3個入りの個袋をそれぞれ5セット,15個購入しました.場所は大阪日本橋店です.関西にもできて助かってます.
2SK170BL
1.00 | 1.10 | 1.20 |
---|---|---|
6.13 | 6.18 | 6.23 |
6.20 | 6.25 | 6.30 |
6.27 | 6.32 | 6.38 |
6.39 | 6.46 | 6.52 |
7.18 | 7.25 | 7.32 |
7.54 | 7.62 | 7.69 |
7.73 | 7.81 | 7.88 |
8.75 | 8.84 | 8.92 |
8.84 | 8.92 | 9.00 |
8.89 | 8.99 | 9.08 |
9.11 | 9.21 | 9.30 |
9.18 | 9.28 | 9.37 |
9.25 | 9.35 | 9.44 |
9.37 | 9.47 | 9.57 |
9.53 | 9.64 | 9.73 |
ただし,項目はVgsの電位を示す[V].各測定値の単位は[mA].
2SJ74BL
10.0 | 1.00 | 1.10 | 1.20 |
---|---|---|---|
6.78 | 6.29 | 6.31 | 6.33 |
7.44 | 6.90 | 6.93 | 6.96 |
7.46 | 6.90 | 6.92 | 6.95 |
8.10 | 7.53 | 7.56 | 7.59 |
8.20 | 7.65 | 7.68 | 7.71 |
8.39 | 7.77 | 7.80 | 7.83 |
8.52 | 7.97 | 7.99 | 8.01 |
8.53 | 7.97 | 8.00 | 8.03 |
9.37 | 8.69 | 8.73 | 8.76 |
9.73 | 9.02 | 9.07 | 9.11 |
10.10 | 9.46 | 9.50 | 9.54 |
10.32 | 9.66 | 9.71 | 9.74 |
10.33 | 9.74 | 9.79 | 9.83 |
10.35 | 9.64 | 9.69 | 9.74 |
10.44 | 9.81 | 9.86 | 9.90 |
ただし,項目はVgsの電位を示す[V].各測定値の単位は[mA].
値の符号は全てマイナスを省略.
下準備完了?
測定結果より,オフセットが出ないように旨くペアがとれるかどうか.片チャネルで3~4個使う必要があるようだが,コレは少し厳しいか.最終的に負荷にIdssの総和が等しければゼロ電位の際にオフセットがでなくなるが,特性曲線が全て相似ではないと考えられないだろうか.
甘い考えで行くと,多少,歪が増える程度か?
それよりも電流バランスが異なるということは,熱結合しておいたほうが良いということだろうな..電流流せる素子が,発熱して,より電流を流そうとしてしまい,ばらつきが大きくなる=歪が大きくなる,と考えられるのではないか.ペア品と言っても,カーブが違うから正弦波入力時に正負の入力に対してそれぞれの出力が異なるのだろうな..
ということで,真面目にペアを考えるなら,P-ch/N-chそれぞれの総和が等しい=オフセット電位を出さない,かつ,各チャネルのFETのIdssも,動作電圧において等しい必要がある,ということだろうか.
15個でコレだけばらつくと,確かに100個や200個以上選別する必要は感じるな・・・.コストと労働力が問題だナ.今回は・・・,左右のバランスも考慮して,できるだけ総和が等しくなるように選別しよう.かつ,FETの1対1ペアはVds=1.1付近で調整するか.eneloopを前提とするならば,1.2V程度の滞留時間(?)が長いようだしな.P-ch(2SJ78)のほうが,Vdsに対してIdssの変化がゆるいので,電池電圧によってオフセット電圧も変わってきそうだねぇ.細かいところだと配線の対象性も確保しておかないと,綺麗にはできない,と.
まぁ,ヘッドフォンにDC印加して,もしかすると寿命が縮むとか,性能を発揮できないという状況がでるかもしれない,といったところだろう.あまり気にせずに軽く作ってみるか.FETはパラ数を増減しやすいように蛇の目に配線しておくことにしよう.
その前にケースに入るよう,基板を調整しないといけなさそうだな..."入る"と書いていたのに,さくっと入らない罠.なんか間違ってるかな・・・.
2008/08/21(木)[製作] USB-DACその2
PC側受け入れ準備
ASIO4ALLとソレに対応したプレイヤーのインストール.たまたま可逆圧縮音データをいくらか溜め込んでいたので,視聴はそれでおこなう.
ASIO4ALL
ASIO4ALLの紹介記事から、本家へ.
foobar2000
foobar2000本家から,stable版を拾って入れておく.β版でも良かったかもしれないけれど,とりあえず比較用にstableでversionを固定します.
USB-DAC
ケース加工
ABC樹脂で両サイドにふたをするケースでした.USB側は角型なので,しょっぱなからあきらめてアートナイフで削ってみました.やわらかいのでサクサク削れます.
計るのも面倒なので,現物あわせでさらっとナイフでなぞって,一回り小さく穴を開けて様子を見つつ削っていって完成.およそ30分.ちょっと時間かかりすぎ*1か.
RCA2発とφ3.5のステレオジャックは保留.さすがに採寸してドリルで一発仕上げのほうが美しい.LED穴は多少ずれてもOK.というか,電源側が緑LEDになってますた.色を考えずに取り付けたナァ(ぉ
試聴
その前に調整
まずはPCに接続.新たなデバイスとして認識し,USBスピーカが増えました.
オンボードのRealTeckさんな音源が選択されているので,preference等で変更.さくっと切り替わらなかったので,アプリケーションを何度かon/offして認識できた模様.まぁ結果オーライで.
電圧測定用にピンを立てておいて正解.片側だけケースに入れて床沖下のだけれど,テスタがTestPadに届かない.デジタルテスタで見ただけですが,A5Vが4.8V程度,A9Vが8.92V程度,A-9Vが-8.6V程度出ていました.少し+側がよく出ている??
10分程度おいて,LRそれぞれの出力電圧オフセット調整.アナログテスタを引っ張り出してきて調整.デジタルよりも,コチラのほうが低い電圧まで調整できる気がする.手持ちのデジボルレンジが1/10mVまでだからなぁ.アナログのほうは,0.25Vフルスケールであるから,同程度のメモリまである・・・のかな.まぁ,針のゆれ具合で微調整ができますよ,と.
エージング前の感想
内蔵のrealtekからさしかえてすぐは,低音が強くなり,全体の解像度が上がったかのように思えた.JBLのデスクトップスピーカ(DELL販売の安物)なので,期待していなかったわけだが...
しばらく回した後,OP-AMPが熱を持っていることに気づいた.負荷が重すぎたのか?アクティブスピーカだから大丈夫だろうとタカをくくっていたのだが.とりあえず開放状態で放置してみるか.データは流したほうが良いだろうから,別プレイヤーでテキトウにまわしておこう.
で,Realtekに戻ってきたところ,同じ曲で出力が最大になっていたので比べてみると大きな差が縮まった(気がする).プラシーボ効果か?スピーカのせいか??
とはいえ,ヘッドフォンアンプが作れて居ない現状を考えるとどうしたものか(^^;
USB-DACの出力を直接AD1000に突っ込んでも大丈夫なんだろうかネェ・・・.
データシート嫁ってか.
LT1028ACNをdigi-keyで検索して噴いたwww.なんだこれ1500円以上するのかwwww.LinearTechnologyだと,US$8前後.むぅ...(検閲削除w)
エージング
ヘッドフォン本体・ヘッドフォンアンプ(未作成)・USB-DACと全部エージングがすんでいないので,視聴もへったくれもないです.ヘッドフォンアンプは部品が揃っているから一気に作ってしまうしかないですな.ジャック大丈夫だったかな..
ケーシングし終わってから電圧調整・エージングを行うべきなのかもしれませんね.動作温度が開放時に比べて高くなるでしょうし,加工しきってしまうかな.週末もこの辺の作業でつぶれそう?.
関連リンク?
Beginer Of Eternity (司の奮戦記)にて,OP-AMP変えて視聴されています.というか,結構な数のOPAMPを聞き比べされているようで(^^;
2008/08/19(火)[製作] USB-DAC
実装しよう
nabeさん作のC74で先行配布されたUSB-DACの実装をやってみた.
本当は昨晩あたりにやるつもりだったけれど、体力の回復が遅くて未着手のまま寝てしまった.
配布キット
写真はこれ.ケースまでついているとは思ってなかったので驚きですw
部品点数の確認もソコソコに実装開始です.多少の部品は在庫でまかなえると踏んで,主要部品だけは確認しておきます*1.
実装終了
途中写真ナシでスミマセン. 寝る時間が遅くなりそうなので一気にやりました.
タイムスタンプで見て、およそ2.7時間程度を要したみたいです.遅いほうかな・・・?
注意点(参考)
とりあえず箇条書きで...
- チップ部品の手ハンダ練習になります.特にセラコン40個.慣れてないヒトには辛いかも?
- ベタグランドに部品穴がついている箇所がいくつかあります.
熱容量の大きな鏝があると便利でしょう.小電力の工作用に20W以下の鏝しか持っていないとうっとうしくなるかも?? - DIPソケットは最終段のOP-AMP分だけです. 汎用OP-AMPも差し替えたい人はもうひとつ用意したほうが良いでしょう.(効果なさそうですけど(^^;
で、まだLEDとRCAコネクタの実装ができていないわけですが、前者は忘れ物.後者はケース入れを考慮しておいてあるのです(たぶん).一呼吸おいて明日に火入れします.
説明書どおりに電圧測定、出力電圧調整を行って、安いイヤフォンでお試しです.:)
ケース加工面倒ですね(ぉ
明日の自分へのメモ
- 目視確認
- 火入れ後電圧確認
- 10分以上放置して電圧調整
- 視聴、エージング、ケーシング検討(けがき?)
- 本件のコメント・TB送り先はこの記事に.
すでに実装・エージング開始されている方が居ますネ.出遅れた(ぉ
もう27時か。明日起きられるかナァ・・・。
2008/08/19(火)[回路] アナログ増幅回路
問いかけに対してコメント以外で返信してみるテスト
もしかしてTB撃てばいいのかな?使ったこと無い&使い道がイマイチわかってない(ぉ
低電圧バッファ回路、失敗作
*1より。>この回路、思った通りうまくは動きませんでした。さてどんな問題が起きたのでしょうか?<
ベース電流が2つで1mA、Q1のコレクタ電流にもなっているので、0.5mA未満であるのは確実ですね.
これってカレントミラー回路でしたっけ・・・?いかんな... トランジスタ回路も理解できてない('A`
師曰く、Q3/Q4のVceがでかかったんとちゃうか、というコメント.あまり考えずに湖面と貰った気がするけれど(笑).とりあえず、シミュレーションしてみれば?とも言われたけれど、USB-DACのハンダテラピーが必要なのでパス.