2008/08/13(水)[書評] 数学ガール

数学ガール

数学ガール/フェルマーの最終定理, (著:結城 浩)(AA)を, 京都に出たときにジュンク堂で買ってきた. Amazonの内容紹介にあるように, 少しアレゲな雰囲気がありますが, 非常に真面目な本です.

内容紹介
「数学史上最大の難問」に挑む待望の第2弾
「僕」たちが追い求めた、整数の《ほんとうの姿》とは? 長い黒髪の天才少女ミルカさん、元気少女テトラちゃん、「僕」が今回も大活躍。新たに女子中学生ユーリが登場し、数学と青春の物語が膨らみます。彼らの淡い恋の行方は?

最終的にフェルマーの最終定理の証明のあらすじを示すところで終わるわけですが, 線形代数学への導入部分?が判りやすく記述されています.大学に入って, 線形代数学を学ぶことになりますが, 高校の授業で行っていた代数から一気に飛躍する(と思っていた)ので, 一気に理解できずに脱落しました. 変わりに電気回路や力学といった, 現実世界との接点が強い講義があったので, そちらに注力していたんですよネェ.

閑話休題.

例示は理解の試金石という一文が非常に気に入りました. まさにそう.本書も数式の塊にならないように心がけておられるようで, 避けようの無い式を除いてわかりやすい表現にされています.ユーリの理解力と発想力がぶっちゃけありえない気がしますが, 読者の変わりに質問をしてくれているようなイメージですね.

数学で素数の特異さを述べられていたように記憶していますが, 具体的に何がどうすごいのかを知らずにいました.調べても居ないのがだめなところですね..

ほか, プログラミングの講義でも, 無限に続く素数列の重要性を謳っておられましたが, 実装上は無限長配列で筆算をするなどの多バイト長数列を使えばいくらでも求められるやん,としか思っていませんでした. *1この素数も重要な存在で, その後パリティチェック(偶奇チェック)や冪級数展開などなど, 散乱されていた道具類の関連性・使い方の例を知ることができました. 何故ココまで知らずに過ごしてきたのか... 興味を持って取り組めないことには, 記憶にも残らなければやる気もおきないわけですね.

そんな諸兄のための接着剤として, この本はオススメです. 特に現役の理系大学生・高校生の方に読んでいただきたい.単語とその使用例を知っておくことで, (受身ではあるが)講義で教示される説明で理解する気が起きることでしょう.無論, 受身だけではすぐに限界に到達してしまうので, 自ら学ぶ必要がありますが.

私事ですが, 群・環・体なんて, スパーンと飛んでいって理解するまもなく終わりましたわ.現状無くても困るような状況にはなっていませんが, 画像処理やら暗号処理やら, 数学に帰着させることで利用しているようです.自ら発見・証明して利用していくことは少ないでしょうが, 少しでも知っておけば理解が深まるのでしょう...


前作, 数学ガール(AA)を買って, 内容そのものと物語の楽しさ?に惹かれました.内容は... やべぇすっかり忘れてる('A`

いくつか付箋を貼って, 自力でも確認しておかないと危ないナァと思っていたんですがねぇ.すぐにほかに流されている/(^o^)\

BGM:水樹奈々 LIVE FORMULA at SAITAMA SUPER ARENA(AA)


AA作るのメンドクセーwww